何故Canon EOS Kiss X7iからPENTAX K-3に買い換えたのか
PENTAX K-3(以下K-3)を購入してから1年と1ヶ月程が経ちました。
それまではCanon EOS kiss X7i(以下X7i)のダブルズームキットを9ヶ月ほど使っていたのですが、
そっちは手放してしまいK-3にシフトしました。
エントリー機から中級機(当時のAPS-C機の中ではトップクラス?)というクラスアップをした理由をサクッと書こうかなー、と。
EOS kiss X7iのよかった点
買い換えた、とは言うものの必ずしも全てにおいてK-3がいいな、と思ったわけではなく、
X7iにも利点がありました。
軽い&小さい
X7程ではないですが、X7iもAPS-C一眼レフの中ではかなり軽量・小型なカメラなのではないかなー、と思います。
いわゆるエントリー機サイズというか。
本体がプラ製で肩に液晶ついてなかったりするんで、そこらへんが効いてるんでしょうねー。
55-250mmの望遠端とかでもないかぎり、片手でもなかなか手ブレしないくらいには取り回しが楽でした。
とりあえずバッグの中に放り込んでおいても苦にならない重さでしたしね。
「とりあえず持っておく」がしやすい、というのは比較的嵩張る一眼レフ機にとってはとても大きなメリットなのではないでしょうか。
jpgでの人肌の色合い
これは完全に個人的な好みなのですが。
当時はRAWでどうこう、ということをしていなかったので基本的に撮影した画像は全部jpgで保存していました。
今考えるとなにやってんだか…って感じではあるのですが。
まぁそれでも満足できてたのは人を撮った時の色合いがそこそこ満足できるものであり、
自分で後からいじらなくてもいいや、って思ってたからというのがかなり大きいです。
キットレンズが優秀
18-55mm,55-250mmの2本がついているキットを買ったのですが、
AF静かだしそこそこ早いしQSFS(Canonでなんていうのか知らない)っぽいこともできるしで、
これありゃええやん…って思ったりもしてました。
まぁ後にEF40mmってパンケーキレンズも買ったのですが。
そっち使い始めたら今度はこれだけでいいじゃんってなってました。
チルト液晶
マジ便利。
ライブビュー撮影とかの時、これがあるのとないのじゃ撮影のしやすさは雲泥の差です。
EOS kiss X7iのだめだった点
見た目が安っぽい
まーこれはエントリー機なので仕方ないっちゃ仕方ないのですが、
どうしても見た目がちゃっちいんですよねー。
レンズもプラ製で細いのだったので尚更。
操作系が使いにくい
小型なのはいいんですが、どうしても使っていてストレスが溜まることが多かったなー、と思います。
ダイヤルが1つしか無かったから、シャッター速度、F値、ISO値を変更するときごちゃごちゃして何をどうしたらーみたいな状態になることが多かったのです。
せっかく一眼レフを使うならマニュアル撮影だよね!みたいな感じで意識してマニュアルで撮ることが多かったのでこの問題はかなり重要でした。
ファインダーが見にくい
買い替えを決心した最大の理由は多分これ。
せっかくの一眼レフ機なのにファインダーを除くと暗いし見にくい…。
ファインダー視野率が85%とかそんくらいって書いてあった気がします。
コストの低いペンタミラー機ってヤツらしいです。
Canon、Nikonはエントリー機はこのペンタミラーを搭載しているみたいですね。
その点PENTAXはエントリー機からペンタプリズムを搭載していて、K-30とかK-50でも視野率約100%らしく、結構見やすいです。
個人的にはこの一点だけでも十分エントリー機にはCanon,Nikon機よりもPENTAX機を薦める理由になるんじゃないかなぁと思ってます。
せっかくミラーレス機じゃなくて一眼レフ機を選んだってことはこのファインダーを覗いて写真を撮るって動作に憧れて、ってとこが少なからずあるでしょうし、
その体験の質の善し悪しってかなり満足感に直結するんじゃないかなー、とか。
K-3のよかった点
というわけでここからはK-3を選んだ理由とか、実際に使ってみてこんなとこがよかったなー、ってのを。
ファインダーが見やすい
もうこれはX7iとは雲泥の差です。
びっくりするほど見やすいです。
見た目がかっこいい&質感が良い
ちょっと無骨なデザインと、マグネシウム合金製らしい、ちょっとひんやりとした質感。
実際に持ってみるとちょっとおお…となります。
なりました。
電子ダイヤルが2個搭載されている
電子ダイヤルって1個と2個だとほんとにあらゆる動作の快適さが大きく変わるんですよ。
いちいちボタンを押さなくてもシャッター速度とF値を変えられ、ボタンを一つ押すと露出補正とISO値にアクセスできる。
マニュアル、Av、Tv、TAvのどのモードでもこのあたりが共通しているので、このモードの時はこのボタンを押すとこれが変えられるようになってー、とか意識しなくても良いのです。
ほんと便利。
肩のとこの液晶
残り保存可能枚数やバッテリー残量やそういった諸々を表示してくれる液晶が肩の部分についてます。
なんとなくこれがあるとプロが使うカメラっぽい感じが個人的にはします。
そんなに見る頻度が高いわけではないのですが、あると非常にストレスや無駄な動作が減る便利な部分です。
ファインダー内電子水準器
ファインダーを覗いた時に像の下に情報が色々表示されているのですが、
X7iとK-3の最大の違いとして、電子水準器が表示されるかどうか、というのがあります。
このファインダー内電子水準器があると、綺麗に水平な写真を撮りたいなーって時に凄くありがたいです。
一回これがある機種を使ったら搭載していない機種には絶対戻れないと思います。
勿論自分でそこらへん上手くできる人はいいのでしょうが、自分みたいにそういうのが下手な人にとっては本当にありがたい機能です。
TAvモードの存在
PENTAX使いの特権とも言えるこのモード。
AvとTvの複合系であり、
シャッター速度とF値を決めると露出補正によってISO値を勝手に決めてくれるというモードです。
このモードを使うと、F値を高くし過ぎたらシャッター速度が遅くなりすぎて手ブレした、とか
シャッター速度をはやくしたらF値が低くなりすぎてぼかしたくなかった部分までぼけちゃった、みたいな事態にならずに済むのです。
マニュアルで使うのもいいですが、この便利さは一度使いはじめると手放せなくなります。
失敗写真が一気に減るので、初心者にこそ勧めたくなる機能です。
他にも独自のモードにハイパーマニュアルという、シャッター速度かF値を決めてボタンを押すともう片方の値をさくっと決定してくれるというスグレモノな機能もありますが、
こっちはあまり使ってないので割愛。
防塵防滴
ボーボーとか呼ばれる機能です。
多少濡れても何も支障なく使えるとかいうヤツ。
ビールぶっかけても水ぶっかけても平気な顔して動いてました。
雨の中でも写真を撮ってみたい、という人や毎日ビールかけやシャンパンファイトをやる!って人にはありがたいですね。
後者がいるのかどうかは知りませんが。
シャッター音が静か
K-3のシャッター音はかなり独特です。
一般的な一眼レフが「バシャッ」って感じだとしたらK-3は「カシュッ」って感じです。
かなり静かです。
でもってシャッターを切った時手にかかる衝撃も極めて小さいです。
ブレる心配が結構減ったかなー、というかんじです。
暗いとこでもAFが合いやすくなった
X7i比・体感での話ですが、確かスペック上でもK-3の方がそこらへんの性能は上だったと思います。
まぁエントリー機に当時のAPS-C機トップクラスの中級機が負けてたらそれはそれでなんとも言えないのですが…。
K-3の残念なところ
バリアングル・チルト液晶じゃない
動きません。
ボディに張り付いています。
めっちゃ低いアングルから建造物とか撮りたいなーって時は結構不便です。
重い
重いです。
レンズもちょっと大きいのにしてしまったので尚更重いです。
まぁいい加減慣れたので、最近はふつーにバッグに突っ込んでますが。
Kマウント純正レンズ、うるさい…
18-135mmとかはいいのですが、純正の単焦点レンズがだいたい全部AF合わせる時にガッガッガッシャコーシャコーみたいな音がします。
Kマウントのレンズは割とバージョンアップとかリニューアルがあんまされてないようで、ちょっと古めなのが多いので仕方ないかもしれませんが。
しかしエントリー機のダブルズームキットが轟音じゃそりゃー初めて一眼レフを使いたいって人は敬遠しちゃいますよねぇ…。
ただでさえカメラを構えるのって慣れるまでは人前だと緊張しますし、音立ててまわりから注目されるとか尚更恥ずかしいなーってなっちゃうんじゃないかな、と思います。
周りに使ってる人がいない
使い始めの頃、周りはCanonユーザとNikonユーザだけでしたので、
なんか話をきいたりとかそんなことができませんでした。
まー今はネットで色々調べられるんで必ずしも身近に同じマウント使ってるユーザがいなくてもいいのかもしれませんが、
一人でもいると色々相談できるんでやっぱ安心感はありますね。
さいごに
さっくり書くつもりでしたが思いの外長くなってしまいました。
ざーっとX7iとK-3の個人的に気に入ってる点気に入らない点を上げました。
こうして見ると割とX7iも気に入ってたんだなー、と思います。
一眼レフ使ってみたいなーって人の参考に少しでもなればいいかなーと。
といっても他人のレビュー何本も読むより自分で実機使ってみるのが一番いいんですけどね。
いい加減書き疲れてしまったのでこの辺で。